特集 ~奉祝・2月11日建国記念の日~ 東京編
「建国記念の日奉祝中央式典」
全国各地で開催される奉祝行事の中央行事として日本の建国を祝う会(大原康男会長)主催の「建国記念の日奉祝中央式典」が明治神宮会館で開催された。網谷道弘・日本会議理事長の開会の辞に始まり、大原会長が主催者挨拶し、日本建国の意義を披露し政府による式典開催を要請した。来賓挨拶は、各党代表より高村正彦・自民党副総裁、中山恭子・日本のこころ代表、石井苗子・日本維新の会国対副委員長より、在日外交団を代表してガーナ共和国特命全権大使のパーカー・アロテ氏より、それぞれ祝辞が述べられた。聖寿万歳が田久保忠衛・日本会議会長の先導で行われ、今林賢郁祝う会理事の閉会の辞で第一部式典が締めくくられた。第二部は小野雅楽会による奉祝演奏が披露。この日は式典に先立ち、会場の明治神宮会館に近い表参道では、神輿や大学生のブラスバンドによる奉祝パレードが行われ沿道を賑わせた。この日、全国各地では北は北海道から南は沖縄まで、奉祝式典や記念講演会、奉祝パレードなどの各種奉祝行事が約400を超える会場で実施された。多くの会場で記念講演や大会決議において憲法改正の必要性が提唱された。
●平成二十九年度 「建国記念の日奉祝中央式典」 決 議
本日、ここに平成二十九年、皇紀二千六百七十七年の建国記念日を迎えるにあたり、我々は、神武天皇が大和の国は橿原の宮で国の基(もとい)を定められたご偉業と「八紘(あめのした)を掩(おほ)ひて宇(いへ)と為(せ)ん」との詔(みことのり)を発せられた大御心を偲び、その建国の精神を守り伝えてきた我が父祖たちの献身尽力に対して、心からの敬意と感謝の意を捧げる。
天皇皇后両陛下は、神武天皇二千六百年祭の日にあたる昨年四月三日、神武天皇陵にて斎行された「山陵の儀」に臨まれ、続いて橿原神宮をご参拝になった。これは百年前の大正五年の神武天皇二千五百年祭に行幸啓された大正天皇と貞明皇后の先例に倣(なら)われたと承るが、両陛下の皇祖に対するご孝敬の念の厚さにあらためて深い感銘を覚える。
さて、昨年夏の参議院選挙の結果、衆参両院で憲法改正に賛同する勢力が三分の二を超え、活発な憲法論議を要望する声が全国各地にさらに広がりつつある。本年五月三日には日本国憲法施行七十年という節目の日が到来するが、我々は、神武建国以来の悠久の国柄を次代に正しく伝え、国の独立と繁栄を守るための新しい憲法の制定を目指して、この機にさらなる努力を積み重ねて行く決意を固めねばなるまい。
一方、世界に目を転じると、保護主義を強く主張する米国トランプ大統領の登場、英国のEU離脱、中国の覇権主義的な海洋戦略など、これまで支配的であったグローバリズムの潮流に抗(あらが)い、各国が国際的な取り決めよりも自国の利益を優先する傾向がさらに露(あらわ)になった。かような動乱の時代に否応なく直面している我が国は、自国の防衛を他国に大きく依存し、とかく内向きの議論に終始してきたこれまでの惰弱(だじゃく)な姿勢に断固として訣別し、真の自立を確かなものとするとともに、世界に調和と共栄をもたらす強い国へと飛翔すべき時期を迎えていると言えよう。
時あたかも、明年は明治維新百五十年にあたる。新しい国家建設の理念を「神武創業ノ始(はじめ)二原(もと)ヅキ」と宣明し、旧来の諸制度を抜本的に改め、世界に伍する近代的国民国家への躍進をもたらした明治の先人の気概にあらためて思いを致したい。
我々は、神武建国の精神が正しく受け継がれて行くよう、政府主催による奉祝行事の挙行を強く求め、誇りある国づくりに向けて一層邁進することをここに誓う。
本日、「建国記念の日奉祝式典」に際し、右、決議する。
平成二十九年二月十一日
日本の建国を祝う会・建国記念の日奉祝中央式典