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「東京新聞」7月31日付「こちら特報部」記事への見解

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「東京新聞」7月31日付「こちら特報部」記事への見解

平成26年9月29日 日本会議広報部

7月31日付「東京新聞」の「こちら特報部」(篠ケ瀬祐司、林啓太、佐藤圭)では、「日本最大の右派組織 日本会議を検証」と題する記事を掲載しました。
この「徹底検証」と銘打つ特集記事の問題点は、(1)地方議員の問題発言と当会活動を関連付けていること、(2)ヘイトスピーチの団体と当会を関連付けていること、(3)「宗教右派」「右翼」とのレッテル貼り、(4)「戦争をしたい人」とのコメントを引用しての本会への誹謗、に整理できます。
上記記事は、当会の活動を不当に貶め、社会的評価の低下を図るもので、名誉棄損も成り立つ内容です。
以下に、これらの内容に対する当会の見解を明らかにするとともに、東京新聞に対して強く抗議いたします。

(1)地方議員の問題発言と日本会議の活動を関連付けて報道
記事冒頭で、「女性蔑視やじ、ツイッター上で差別的表現…。最近世間を騒がせた地方議員には、日本最大の右派組織といわれる『日本会議』の地方議員連盟メンバーが少なくない。その影響力は地方のみならず、政権中枢にも及ぶ」と書かれています。

この記載は、次の通り読者に対して当会への誤った印象を与える極めて悪質なもので、看過することはできません。

第一に、都議会でやじを飛ばした議員や、ネット上で差別的表現を行った議員の言動と、日本会議の地方議員連盟の活動を結び付けていることです。

しかし、議員の上記言動と当会の活動とは全くの無関係です。議員の問題発言や問題行動への責任は、議員本人や所属する会派に帰属するものであり、当会の地方議員連盟に結び付けるには、はなはだ無理があります。

なお「東京新聞」からは、これらの議員の発言について、当会に対して見解を求める取材も一切行われていません。

(2)ヘイトスピーチの団体と日本会議を関連付けて報道
また、同記事は山口智美モンタナ州立大学準教授の次のような発言を引用しています。「在特会などの『行動する保守』は、日本会議などの主流保守運動を『きれいごと保守』として批判してきたが、慰安婦問題などの歴史修正主義や排外主義のおおもとは、日本会議などの運動の中で培われたものだ」。そしてヘイトスピーチが社会問題化している在特会などとの「関連にも注目」と記載されています。

ヘイトスピーチと当会を関連付ける上記記事は、これまた悪質な印象操作であり不当です。なお「東京新聞」からは、ヘイトスピーチに関する当会への取材も行われていません。

当会は、マイノリティーの権利や機会の平等を重要かつ大切なものと考えています。現行制度上の問題は、行政や議会に対して要望することが肝要であり、ヘイトスピーチという手法で直接外国人や少数者を対象とする活動を当会は支持しません。

仮に、「東京新聞」からヘイトスピーチに対する見解を求められれば、躊躇なく上記見解を断言して表明したことでしょう。

このように記者から当会に対してはそのような質問がなかったことこそが、個々の議員の発言やヘイトスピーチ問題と当会活動を不当に結びつけようとした「東京新聞」編集部の作為(悪意性)が読み取れます。

すなわち当会から議員による差別的発言やヘイトスピーチとの関連性を否定されれば、当初から当会を中傷するための記事の構成自体が、成り立たなくなることを虞れたものと推察できます。これで社会の公器と言えるでしょうか。「東京新聞」の品位が問われていると考えます。

(3)「宗教右派」「右翼」とレッテル張り
また上記記事は、日本の戦争責任資料センターの上杉聡事務局長の発言を次のとおり紹介しました。

「前身の『日本を守る会』は、旧満州侵略を主導した将校らの思想的バックボーンとなった宗教右派の流れを汲む。同じく『(日本を守る)国民会議』は右翼と結びついた組織だった」と記載され、上杉氏の「そうした日本会議の危険な実態をもっと知らせていくべきだ」という言葉で結んでいます。

当会は、決して「宗教右派の流れを汲」むものでも、「右翼と結びついた組織」でもありません。これらの点に関しても、当会への取材は行われていません。

このほか、「日本の右傾化を憂う人たちからすれば、このまま放置はできない」など、明らかに一方の陣営の立場に立って肩入れしており、これらの発言に対する確認も取らず、当会活動を中傷しております。公正中立な報道姿勢とは到底、言えない内容の記事です。

(4)「戦争をしたい人」との論評を引用し本会を誹謗
更に「デスクメモ」の欄には次の記載があります。

七生養護学校事件をめぐる性教育訴訟の原告団長を務めた日暮かをるさんは、集団的自衛権行使と反フェミニズムは『同根』と看破する。「戦争をしたい人にとっては『いろんな人がいていいよね』では困る。だから障がい者や性的マイノリティーを攻撃する。女は男を支えるものだという価値観を押しつける」(圭) ―引用終わり―

まさに、この「デスクメモ」こそ、編集者(佐藤圭記者)自身が、日暮かをる氏の主張に同調する意図を持ち記事を編集したことを自ら表明した証と言えるでしょう。報道機関としてあるべき公正・公平さの片鱗すら窺がい知ることができません。

集団的自衛権行使の限定的な容認と、反フェミニズムがいったいどのようにして結び付くのでしょうか。また「戦争をしたい人」の根拠はどこにあるのでしょうか。「東京新聞」にとって自衛権の行使を限定的に認めることは、「戦争をしたい」ということなのでしょうか。

ここに掲載されている日暮かをる氏の見解に対して、当会がどのような立場・見解を取るのか、「東京新聞」から取材は全く行われていません。

(5)まとめ
東京新聞の取材に際して、日本会議広報担当(村主真人)は、応対した篠ケ瀬祐司記者に対して、「具体的に批判の論点を明らかに示してほしい」と、取材過程で再三にわたり要望しましたが、同記者は「それは別の者が担当している」と語るだけで、具体的な批判内容を明らかにしていません。

同記者の取材を通じ、「東京新聞」から当会のバックボーンや上記記事に取り上げられた内容に関連する質問は、「日本会議の活動理念」および「歴史修正主義や反フェミニズムという批判にどう答えますか」といった、極めて抽象的な内容が全てでした。

以上のように、7月31日付け「東京新聞」記事は、公平・公正を旨とすべき報道機関の取材のイロハを無視した、悪質な、一方の立場からのためにする言わば宣伝記事であり、ここに当会は「東京新聞」に対し、上記記事の掲載内容につき厳重に抗議するとともに、謝罪を含め適切な対応を取ることを強く求めます。


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